2012/04/09

教授の言葉 "学生が注意すべきポイント3つ"

研究会での教授の言葉がなかなか刺さったのでメモしておく。
春だからね。初心の気持ちを大切にしたいのです。




まず最初に説明しておくと、私が所属している研究会では、学生が株価・為替・国債利回りといった経済指標の現状と要因を調べて報告していきます。なので "学生による発表" が行われることを前提とした内容になっております。

そして、発表や授業参加に対して "学生にはこういう点に注意して頑張ってほしい" というポイントを3つ挙げてもらいました。その注意点というのが「言われれば当たり前のことなんだけどなかなかできないこと」ばかりだったので、普段から意識して行動するようにしたいと思います。




①3分で説明せよ



発表の場ではポイントを抑えて3分で説明できるようでなければならない。そのためには内容をしっかりと理解していなければならない。しっかりとした会議の場だと、それ以上長い言葉は誰も聞いてくれない。シンプルにまとめて分かりやすく話すべし。

また「あー」「えーっと」もアウト。自分が話す内容・順序は把握しておく。即座に相手の質問・意見のポイントを理解する。その場その場で頭をフル回転させて、適切な言葉を選び、明瞭な声で話すようにしなければならない。



補足。
ややテクニカルで具体的な話になるが、発表が上手だなと感じた先輩の特徴。

・「聞き手は資料のどこをどう見ながら話を聞けば良いのか」をしっかりと明示してくれる。◯◯ページの下のほうにあるグラフの◯◯な折れ線に注目して下さい…的な。自分が説明するための流れではなく、相手が理解するための流れが前面に押し出されている。意外とこういう発表は少ない。発表すること自体が目的ではなく、聞き手に話を理解させることが重要だってことを意識したい。

・発表としては不必要だけど、聞き手にとってはあると嬉しいデータを添付してくれる。例えば、本来であればヨーロッパの経済データだけ載せれば議題を説明するのに十分であっても、アジア・アメリカのデータも載せることで比較が容易になり、ヨーロッパの状況が他の地域と比べても特徴的だと一目で分かる。あるいは、知識不足の後輩向けに、議題となる経済問題の構造・経済理論の性質が直感的に理解できるようなグラフ・図を載せているパターン。

・資料の「結果部分」と「説明部分」を組み合わせてシンプルにまとめて話してくれる。配布された資料では、要点が書かれている部分とは別に、補足資料が添付されていた。要点部分は後から読み返したときに、あぁこの話ね、と思い出せる程度で、授業の復習を想定すると丁度良いくらい。なので補足資料で説明を読まなければ、いきなり内容を理解するのは難しい。ところが、説明部分を声に出して読むとダラダラしてしまう。上手だったのが、結果部分に対して最も大きな要因となっているポイントだけを付け加えて簡潔に話すパターン。内容を理解して必要部分だけを取捨選択していた。臨機応変にこれができると、持っている知識・踏んで来た場数が違うな〜と感心させられる。




②+αを提供せよ



発表も仕事も同じだが、常に自分ならではのプラスアルファを生み出せる人間になるよう努めなければいけない。同じことをやるだけなら他の誰にでもできる。そうではなく、自分だからこそという付加価値を提供しなければならない。


具体的には以下の手順を踏むことになる。
理解しやすいよう会社での仕事を例とする。

・上司から仕事を与えられたら「何を自分に期待しているのか」を100%理解する。つまり、まず仕事内容と目的を把握するということ。

・ミッションを100%でクリアする。期待された通りに、与えられた仕事をこなして、仕事の目的が達成されるようにする。このときに不備があるようでは論外。きちんと100%実行できて初めて一人前となる。

・さらに上司が気付かなかった点まで汲み取って業務を遂行する。仕事の目的と業務内容の情報から、付け加えるべき+αを見つける。それを加えた上で上司に報告できれば、優秀な人間として一目置かれることになる。

※この+αの分析方法・見つけ方・付加価値があることで、"誰がやっても同じ仕事" から "この人に任せたことで上手くいった仕事" ということになる。




③継続は力なり


授業への参加はもちろん、他の人が担当となっている部分の勉強・リサーチであっても自主的に継続した方がいい。仕事であればどんなにイヤなものであってもとにかく続けた方がいい。なぜなら "やめた瞬間に成長のチャンスを失うから" である。

例えば授業で言うと、毎週やることはそこまで変わらない。しかし「①3分で説明」「②+αを提供」といったことを考えながら参加すると卒業時には最初に比べて大きく成長しているはずだ。仮にそういったことを意識しなかったとしても、普段からそうした環境に触れることで学びはあるだろう。しかし、参加しなくなった瞬間、成長するチャンスは0になる。



本当は①と②だけ“重要な2点”ということで話をされたのですが、その後ちょろっと聞いたこの③の話題が、実は結構重要なんじゃないかなと思ったのでメモしました。

始めたことを継続するというのは、当たり前なようでいてめちゃめちゃ難しいことだと思います。特に、すぐに成果が出ないものや、どうしてもマイナス面ばかり目が行ってしまいがちなものというのは、気付くとやめる言い訳ばかり考えてしまうものです。

補足。具体例として挙げていただいた卒業生のエピソードを引用します。地方の銀行に飛ばされて何年かは下で働いていたものの、経済指標の分析ノートは毎日欠かさずつけていました。これが偶然上司の目に留まり、他の社員にも教えてやってくれということで勉強会を担うことになったようです。結果、活躍して今では結構な立場になったとか。ありがちと言えばありがちな話ですが、それを実行するのは簡単ではないだろうな〜。




以上、大事なポイント3点。

どれも多分当たり前なことなのだと思う。ただ、当たり前を当たり前にするのが案外難しい。とはいえ、能力・才能・貧富といった要素に関係なく、やろうと思えば誰にでもできることばかりです。

できることなら少しでも早いうちにこういったポイントを抑えて行動できる人間になりたいな〜と思う次第であります。