2012/06/18

ユーザーがコンテンツを投稿する6つのインセンティブ


最近のWEBサービスの特徴として「ユーザーがコンテンツを投稿する」「ユーザー同士がコミュニケーションを取る」というのは明らかなトレンドです。

そこで、しばしば「ユーザー獲得のためにこういう点に気をつけようね」みたいな記事を見かけるのですが、一度 供給者側の都合を奇麗さっぱりと忘れて、ユーザー視点でサービスを考えてみたらどうなるのだろうか、と分析してみました。

投稿型のWEBサイトで利用者がコンテンツを投稿する際のインセンティブは大別して以下の6つに分けられると思います。



1:習慣化




例えばtwitterやblogで毎日の英語学習やランニングの記録をつける使い方。自分が頑張っていること、頑張りたいことの目標を達成するために、WEB上で宣言・報告を継続することで習慣化を図ろうとする投稿動機です。




2:記録




例えばyoutubeやpixivで自分の作品を、あるいはブクログで読んだ本を記録しておく使い方。後で見返すのにも便利だったり、クリエイターにとってはポートフォリオ的な活用法も図ることができそうです。こういった投稿動機はあり得るはずです。



3:アピール




例えば、クックパッドで料理を記録する、instgramでカフェの飲み物を撮る…これらの動機のひとつは女子力アピールなのではないかと。他にも、ブクログでちょっと難しそうな専門書を挙げて「これ読んでる俺かっこいい」みたいな使い方です。



4:コミュニケーション




例えば、facebookに合宿の写真を挙げるのは、単にメールやUSBより便利だからではなく「◯◯の顔おかしいよ!」みたいなやり取りを楽しむためですよね。レスポンスが楽しみで投稿するという意味では、ニコニコ動画や2chでのやり取りなんかも典型例です。



5:お金




例えば、naverまとめはキュレーション機能が魅力ですが、見るだけでなく自分で作りたくなる誘因のひとつに、稼げたらラッキー!という下心があるでしょう。あるいは「意外と稼げた」「友人が稼いでいると聞いた」ことからハマったり。オークションサイトやアフィリエイトなんかもここですね。



6:デザイン+体験




例えば、pinterestならすぐに自分オリジナルの画像集ページが作れる、Flipboardでお洒落なRSS購読ができる。あるいは、Whytelistで自分だけのブランドを開店できる、trippieceでお手軽に素敵なツアーが作れる。

これまでネット・雑誌・テレビで受益者として一方的に憧れるだけだったものを自ら作れる。そういうゲーム性、創作体験。たとえ実際にはテンプレートに従って自動生成されるだけであっても、憧れているものに似たデザインの成果物を、お手軽に完成させる体感は、思わず一度は投稿したくさせる魔力があるのではないでしょうか。



こんな感じです。


ままいい感じにまとまったので、某所でのプレゼンテーション内容を転載しました。他にもこういうのが誘因になりうるんじゃないか、みたいなご意見があればぜひ伺いたいです。

もっと各項目を掘り下げて分析することもできそうですが、あまりダラダラと長引かせるテーマでもないと思うので軽めで抑えました。何らかのヒントになればと思います。