Google Maps APIとYoutube APIの勉強ついでにちょっとしたサイトを作ってみました。
地図上の情報ウィンドウをクリックすると、その場所に関連のある音楽が流れます。実験用なので投稿機能などは実装していません。
Place Song - あの場所で、あの歌を。
http://placesong.nobody.jp/
【この記事の目的】
・自分用にメモ。
・読んだ人に改善アイデアをいただきたい。
【アウトライン】
・手順:作成過程など。
・課題:改善点など。
【手順1 - Bootstrap】
・公式サイトから一式をダウンロード。
・ファイル内にIndex.htmlを作成。
・適当にヘッダーを作る。
・公式サイトのサンプルを参考に、#wrapでフッターを下に押しやる。
・楽曲の一覧が欲しいので、amazonから画像を引用してフッターに並べる。
・このとき、ついでに音楽と所縁のある場所をぐぐっておく。
・ブラウザを狭めるとカオスになるのでレスポンシブ用にGridを指定。
・地図と動画の配置をいい感じにしたいので、メイン部分もGrid指定。
※基本的にドットインストールを見ながらやればOK。
※フッターの下部固定は公式サイトのexample > sticky footerを参考に。
※テキストベースなら以下の記事が参考になった。Grid以外はこれだけで十分かも。
http://taro-tnk.hatenablog.com/entry/2012/12/27/002518
【手順2 - Google Maps】
・APIのurlを読み込ませる。
・メインコンテンツの左側に、div#mapを配置。
・div#mapのすぐ下にjavascriptを記述して地図を表示させる。
・stylesheetでサイズの調整など。
・地図のオプションを適当に変える。
・音楽と関係する地点にマーカーを配置する。
・マーカーをクリックしたら情報ウィンドウが表示されるようにする。
・表示内容は地名で統一。<a>桜木町</a>みたいな感じで囲っておく。
※導入についてはドットインストールを見ればOK。というか基礎知識を得るため。
※DOCTYPE!宣言と地図のheight, widthを%表示は両立できないので、前者をカット。
※マーカーと情報ウィンドウの複数処理は以下の記事が参考になった。というか全体的にこれをほぼそのまま使わせていただいた。
http://www.nanchatte.com/map/showDifferentInfoWindowOnEachMarker.html
※座標はググれば見つかる。それこそAPIを使ってgeocodingから求めても良い。駅などの主要施設だったら以下のサイトですぐ分かる。
http://www.geocoding.jp/
【手順3 - Youtube API】
・Player APIのurlを読み込ませる。
・メインコンテンツの右側にdiv#playerを配置。
・div#playerのすぐ下に function onYouTubePlayerAPIReady() を記述して再生プレイヤーを表示させる。
・stylesheetでサイズの調整など。
・地図を表示するjavascriptをいじって、地名クリックで動画を再生させる。
・動画再生は、player.loadVideoById(videoId)なので、<a onClick="xxx">桜木町</a>のxxx部分に加える。
・video Idがyyyだったら(¥'yyy¥')と記述すれば良い。シングルクォーテーションの読み込みを正しくさせるために¥を付けておく。
※ドットインストール「youtubeジュークボックス作成」を参考に。
※videoのIdは、youtubeで動画のページを開いたときのurlの「watch?v=」以降の英数字。
→これで完成。index.html+Bootstrapのデフォルトファイルだけを利用した、html+css+javascript によるざっくり実装。勉強しながらだったので所要時間は半日。
【課題】
この記事を読んでくださった方々に、ぜひご助言いただきたいです。
特に以下の点は課題が残っている気がする。
<技術>
・Google Mapsの表示を中心に、コードがカオスなので改善したい。
・情報ウィンドウはもっといじったら面白いことができそう。
<内容>
・閲覧側に対してどんな価値を与えたら見てもらえるか。ノーアイデア。
・というか、サイトが何のストーリーも持っていないからな…。
・地図だけ見てもあまりわくわくしない。観光雑誌みたく写真を組み合わせるとまた違うのかなぁ。ストリートビューだと負荷がえらいことになるし、悩む。
そもそも今回2つのAPIを勉強したのは「非営利団体の活動地を紹介して、活動内容を動画で見ることができる→寄付に繋げる」ようなサイトはどうだろうか?…的な雑談があったから。そこから具体的なストーリーに落とし込めば良いかな。投稿する側は認知拡大のためで良いとして、地図→動画ってだけじゃ誰も閲覧しないですよねぇ。
あるいは、ゲーム的な視点があっても良いかもしれない。Google Mapsで中南米の遺跡を探検しながらフォルクオーレが流れるとか、スティールボールランの走路を辿りながらスタンドの由来になった洋楽が流れるとか。んー、アイデアが出てきそうで出てこないっす。
こんなんあったら素敵やん?みたいなのがあれば、ぜひ教えていただきたいです。
おわり。
2013/11/29
2013/10/18
いち学生のブログが10万アクセスに到達するまで。
開設1年半にしてようやく、このブログのアクセスが10万を突破しました。平均すると1日200アクセス前後なので、大きい数字ではないですが。せっかくなので、ちょっとした振り返りと近況報告を行いたいと思います。
1. 「切り取る世界」ができるまで
取り立てて感慨深い出来事があったわけではないのだけれど、livedoor blogで黒歴史(内容) ⇒ Wordpressで黒歴史(デザイン)⇒ blogspotに逃避しました。そのときのエントリーが以下。
ちなみに「切り取る世界」というブログ名は、もともと写真家が使う言葉です。レンズを通してしまうと大きな世界全体の中の1部しか見ることはできない。だからこそ、その切り取られた小さな世界に注目することができる。
つまり、私個人の、小さな1人の人間のレンズを通して見た世界=とても個人的なブログ、という意味です。英語だと a piece of the world : 世界のひとかけら、と表現できます。ちっぽけなりに頑張りましょうや、という個人的な人生観・価値観でもあります。
なので、ブログ更新も月に1〜3回、 思い立ったら書く程度です。内容に一貫性もありません。私の生活におけるブログ運営の優先度は最も低い部類に入ります。
ちなみに、アクセスは少ないですがアジア新興国在住の方々にインタビューしたときの記事があって、これがまさに「切り取る世界」を表しているのではないかなぁと思っています。日経新聞で新興国の消費者金融が取り上げられているのを読んで、現地に住む人々にWEB上で話を伺いました。ミクロな視点から切り取り、それらを繋げることで学びになりました。
2. 反響のあった記事
とは言え、全体的に見るとコンテンツは雑です。ブログ名やビジョンを微塵も感じさせない、完全なる備忘録と化しています。というのも、livedoor blogで自論を展開しまくった反省もあり、あまりメッセージ性の強い文章は書きたくありませんでした。とりあえず書いてみたのが以下。約2万弱のアクセスです。
意外だったのですが「アシタカ イケメン」で検索すると、このブログが上位に出てきたのです。ジブリ好きの閲覧者としてはこのワードで検索しそうだけど、ジブリ好きのコンテンツ提供者はこのワードを武器にしようとは思いませんよね。
これを応用したのが、児童文学『オズの魔法使い』の考察が興味深い件。という記事ですが、アシタカほどの爆発はなく、800アクセスくらい。いずれにせよ、自分が面白いと思ったことや、自分の好きなことはどんどん情報発信していいのかなと思いました。ネット上には山ほどコンテンツがありますが、自分の持つ切り口は未開拓かもしれません。
んで、大してヒットがあったわけではないのですが、ラングリッチというSkype英会話サービスを使ったときの話、グループディスカッションでのコツをまとめた記事などが500〜700アクセスくらいです。これらも検索エンジンから来ています。
これらの反応から、ノウハウ系がいいんじゃないかと考えた結果、自分の所属する研究会の選抜試験を突破する方法をまとめました。関係者も広報してくれたため、対象は全世界に50人程度しかいませんでしたが、2000アクセスを稼ぎました。純粋に、先輩から教わった情報を、後輩に伝えることで還元できたのかなと思い、まぁ満足しています。
ここで何となく貼った教科書のURLリンクでそこそこの収入が入りました。セコい考えが頭を過り、ニーズがありそう+紹介できるものを投稿。読み物として面白い「統計学」の本を紹介してみるという記事。600アクセス程度。でも購入率は結構高め。
広告に旨味を覚えた私は、統計学に並ぶいい感じのテーマを見つけました。TOEFLです。意外かもしれませんが、アシタカと同様で、検索エンジン上位に食い込んでいます。
なぜかというと、就職活動や昇給と関連するTOEICの話題が一般的で、TOEFL情報が多くない。その上、既存のサイトでは「僕はこうやりました」という勉強法しか書いていない。いやいやいや、それはあなたの勉強法であって、私にとって必要かどうか分からないじゃないか。学習方法の全体像を示してくれるサイトがなかった。だから書きました。
こういう情報のニーズって結構多いと思うんですよ。個々の体験談やTipsは山ほど転がっているのに、編集されていない。Naverまとめ のようなキュレーションサービスが出たにも関わらず、多くの投稿者は、適当なリンク集+何か1つコメントをつけるだけで、構造を示していない。要するに、実用的ではない。
いつも私は調べものをする際に、検索⇒大量の読み込み⇒情報の構造化を行っています。まとめ情報は、自分のPCローカルに、テキストファイルという形で保存しています。このようにしてTOEFL情報まとめも自分用に作りました。それを、書き手である自分だけでなく、一般の人にも読みやすいよう修正したのが上記エントリーです。アクセスは約6万。
その後、何となく日々の不満を言語化したところ、twitterで炎上してしまった…。せっかくなので、togetterで煽ってみたら、さらに炎上した。以下の記事です。それでもアクセスは4500程度。1部の人の、数日の出来事でした。
不満=ニーズと置き換えることができる、と私は考えています。何かを改善したい、改善してほしい、という欲求だからです。与えられた環境の中で個人が出来ることをやっていくしかない(=切り取る世界)というのが私の立場ですが、たまにはマクロな話もしたいなぁと思ったわけです。
とは言え流石に反省したので、情報を整理する技術・論理分解によって、身近な課題、ささやかだけど大切な問題を解決しようじゃないか!と書いたのが以下のエントリー。
SNSやコメント欄に反応がないので実感が湧きませんが、地味に2000アクセスを稼いでいます。貼付けた書籍を買う人も結構いて、それって、エントリーを読んで終わりじゃない、何か前向きに行動しようとしている人たちだと思うんですよ。私の情報整理や後押しが、少しはそういう人々の役に立てたのかなぁ…なんて。
3. このブログの現状
数値を出すと、大体1日500〜800アクセス程度で、TOEFL需要が増加する4〜5月(就活が順調でない)・7月(夏期休暇に投入)・9〜10月(入試直前)で700〜1000アクセスです。直近1ヶ月だと下グラフのような感じです。更新が月1〜3回程度の割には安定しているかなと。
流入元の大多数が検索エンジンで、たまにSNSで誰かが記事を紹介するとそこからアクセスが増えます。知人・友人を除いたブログの固定ファンはおそらく存在せず、純粋に内容だけで勝負できているんじゃないでしょうか。これは改善点であると同時に誇るべきことだと思っていて、好き嫌いを超えた、実用的な価値を多少は提供できたのかなと。
なお、Amazon商品は、例えば今月だと、10月1日から15日で1900クリック→100品購入→紹介料7000円といった感じです。時期が時期なのでやや多めです。1人暮らしなので、ガス・電気・水道料金はほとんどこの紹介料で賄うことができます。
以上、まとめると「ちょっと何個かニーズに合った記事を書いたのでそこそこアクセスが来てるよ〜」程度でしょうか。取り立てて凄い数字ではないけれど、塵を積もらせた結果、丘くらいにはなったんじゃないかと。SEO対策は特にしていないので、完全にコンテンツによるものですね。
4. アフィリエイトは是か非か
ほどほどにお金が入るようになり、不労所得に欲が出たのでいわゆるアフィリエイトサイトの作り方のようなものを調べました。結局は何もしませんでしたが。成功するコツはやはり、実用的な情報を編集して届けること、だそうです。
また、はてなブックマークを利用してアクセスを稼ぐ方法を知り、匿名で別のブログを開設して色々と試してみました。言うて2−3日でしたが、大体100ブックマーク前後にはなったかな。そこで来たコメントが「アフィカスは、◯ね」というもの。
確かに、大して価値のない情報や、あまりに私欲に走り過ぎて読み手にバリューを与えない記事、ツールを利用したスパムまがいの運用はナンセンスだなぁと思いました。実際、私が匿名で作ったブログはアクセスだけを得やすいようにした手抜きだったので戴いた指摘はごもっとも。
ただ、情報を編集するという行為は付加価値を創造しており、その対価に金銭を貰う、というのは認められてもいいんじゃないかなーとは思いました。
私がTOEFLの記事を書いたときは、3時間掛けて100サイト以上を読み漁り、勉強法の共通項目にポイントを振り分けて最適な編集に落とし込みました。誰かがまとめ記事を公開することによって、同じ作業を大学院入試受験者・留学希望者がやらなくても済むようになった。だから価値がある、と思っています。少々大袈裟な言い方ですが。
5. このブログの今後
何も考えていません。だけど、やっぱり生活の改善とか趣味とか好きなことを自由に書き留める場所にしておきたい。マクロ規模の話をするのであれば、「日本に寄付文化が根付かない」を金融資産市場から問う。や謹賀新年:経済成長ってどうなんだ会議のように、仮説と論拠・論理を明示して、第三者による具体的な検証・反論が可能な状態にしたい。
小さな小さな切り取られた世界の話をするのであれば、私はこれから色んな趣味・学びに挑戦したいなぁと思っています。んで、それを記事にしたい。
1番はインテリア。いまの相模湖での暮らしも快適なのですが、東京駅まで30分圏内の大都会・そこそこ広い部屋に移ろうと思っています。んでもって、書斎、自宅カフェ、ホームシアター、プラネタリウム、アクアリウムなどなど作り込みたい。生活のTipsも構造化して共有していきたいです。
あと、カメラ+旅行+物語。古事記や日本書紀の舞台に行って、木や雲、オブジェクトを上手い感じに撮影することで、まるで神様がそこにいるかのような写真を撮りたい。自分ならではの日本神話を表現することで、現代アート的なものを作りたい。そういうのをどんどんアップロードしたいなぁと思っています。そんな余裕あるかな。
それと、経済トピックは継続したい。中長期保有での投資のために、マクロ経済は把握しないと不安ですし、個別銘柄を定性面・定量面で分析する手法の基礎は学んだので活用していきたいです。仕事柄、新規事業を考える機会やマーケットのサーベイも今後は増えるはずなので(共有できるかは謎ですが)そういった方向のアンテナも張っておきたい。必然的に成長産業であるIT業界も主な対象となります。
接触機会が減るのは環境・開発などの社会問題ですが、上記の中で扱うとしたら、"CSRの取り組みを安定性指標として企業価値の分析に組み込む"とか"スマホアプリを活用した社会課題に取り組む試みのサーベイ"といった形になるのでしょうか。少なくとも、自分の行動の中で、長期的な視座・広義の社会厚生を無下にしないように心掛けたいです。
6. 近況報告
Stairer.com というサイトを作り始めました。読みはステアラーで、"階段を登る人"という造語です。本当は全然違う事業をする予定だったのですが、紆余曲折を経て、とりあえず個人的にWebアプリを作ろうかなと。早くて今月末、遅くても来月半ばにはコードぐちゃぐちゃバージョンを公開します。今はまだローカル+Git Labです。
どういうサービスかというと、「生活改善や学習といった目的意識を持つ人」が使いやすいように「ネット上の記事や書籍の情報をまとめる」ことのできるキュレーションサービスです。上記の"TOEFL学習法"みたいなコンテンツが誰でも簡単に作れる・見つけられるサイトにしたいと思っています。
ニーズや市場がどうのこうのというよりも、どちらかというと自分自身の勉強用に作ろうかなと。もし私以外の誰1人として使わなかったとしても、私自身が趣味・学習のために使いたいと思います。最初の投稿は、 "初心者が1ヶ月掛けてRailsでWebサービス(っぽいもの)を開発した方法まとめ" になるはず。それまでは逃げ出さない。多分。きっと。
ちなみに、インテリアの例で言えば、私が実際に完成させたホームシアターの様子はこのブログで紹介して、参考になったサイト情報などをStairer.comで紹介する、という形になります。んでもって、それを読んだ人が自分なりのホームシアターを楽しめるようになったら嬉しいなぁという感じです。
既存のキュレーションサービスとの違いは、実行を前提とした編集となるように、投稿の際にやや厳しめの制限を設ける点です。例えば「TOEICのリーディング対策にこの本を読もう」と書籍を紹介するときには、読了までの目安時間を記入することになります。…やっぱ嘘。もうちょっと緩いかもしれない。
あ、でもでも、できたら読み手のNext Stepを支援する機能も付けたい。ブックマークして終わりじゃなくて、行動に繋げるように。結果を出せるように。生活を改善できるように。ToDo支援機能みたいな。まぁ、そこまで実現するには行動心理学やら何やらの知識も勉強しなければならないようなので、まずは簡易投稿サイトから始めます。
んで、細部の納得いかない部分や、きっと出てくるであろうミスを潰していって、読み手サポートにまで手が回るようになったら、 "行動心理学の勉強方法まとめ" を作りながら改善策を考える。同じように、デザインを直したかったら "Bootstrapを使いこなす方法まとめ" とか "Webデザインの勉強法まとめ" を作りながら考える。
こうやって趣味や学習をステップアップさせていく、1つ1つ実現させていく、と考えるだけで結構ワクワクしております。実際にモノを公開して、有益なコンテンツを投稿していって、それを見た人が投稿したり、活用したりして、階段を登るような体験を共有できたら最高です。
私自身は我儘で自分勝手な人間なので、(お金を戴いたり相談を受ける以外では)基本的に自分自身のニーズありきで行動します。結果、作るサービスも投稿するコンテンツも、極めて自分本位なものになります。
だけど、それでも、ある程度以上の人数の、誰かの役に立つことができるのであれば、できたのであれば、嬉しいことだなぁと思います。同時に、もっと誰かのニーズに基づいて物事を考えたり行動できるようになるのが課題でもあります。
以上、多くはないけど、少なくもない、10万アクセス記念にエントリーを書いてみました。最後までお付き合い下さり、誠にありがとうございました。今後もよろしくお願いします。
おわり。
1. 「切り取る世界」ができるまで
取り立てて感慨深い出来事があったわけではないのだけれど、livedoor blogで黒歴史(内容) ⇒ Wordpressで黒歴史(デザイン)⇒ blogspotに逃避しました。そのときのエントリーが以下。
脱・"持論" 論。
http://yuzutas0.blogspot.jp/2012/02/blog-post.html
ちなみに「切り取る世界」というブログ名は、もともと写真家が使う言葉です。レンズを通してしまうと大きな世界全体の中の1部しか見ることはできない。だからこそ、その切り取られた小さな世界に注目することができる。
つまり、私個人の、小さな1人の人間のレンズを通して見た世界=とても個人的なブログ、という意味です。英語だと a piece of the world : 世界のひとかけら、と表現できます。ちっぽけなりに頑張りましょうや、という個人的な人生観・価値観でもあります。
なので、ブログ更新も月に1〜3回、 思い立ったら書く程度です。内容に一貫性もありません。私の生活におけるブログ運営の優先度は最も低い部類に入ります。
ちなみに、アクセスは少ないですがアジア新興国在住の方々にインタビューしたときの記事があって、これがまさに「切り取る世界」を表しているのではないかなぁと思っています。日経新聞で新興国の消費者金融が取り上げられているのを読んで、現地に住む人々にWEB上で話を伺いました。ミクロな視点から切り取り、それらを繋げることで学びになりました。
世界を切り取る写真家 [DVD] ナショナル・ジオグラフィック 東宝東和 2001-05-25 売り上げランキング : 167323 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
2. 反響のあった記事
とは言え、全体的に見るとコンテンツは雑です。ブログ名やビジョンを微塵も感じさせない、完全なる備忘録と化しています。というのも、livedoor blogで自論を展開しまくった反省もあり、あまりメッセージ性の強い文章は書きたくありませんでした。とりあえず書いてみたのが以下。約2万弱のアクセスです。
アシタカがなぜイケメンなのか本気で考察してみた。
http://yuzutas0.blogspot.jp/2012/02/blog-post_07.html
意外だったのですが「アシタカ イケメン」で検索すると、このブログが上位に出てきたのです。ジブリ好きの閲覧者としてはこのワードで検索しそうだけど、ジブリ好きのコンテンツ提供者はこのワードを武器にしようとは思いませんよね。
これを応用したのが、児童文学『オズの魔法使い』の考察が興味深い件。という記事ですが、アシタカほどの爆発はなく、800アクセスくらい。いずれにせよ、自分が面白いと思ったことや、自分の好きなことはどんどん情報発信していいのかなと思いました。ネット上には山ほどコンテンツがありますが、自分の持つ切り口は未開拓かもしれません。
んで、大してヒットがあったわけではないのですが、ラングリッチというSkype英会話サービスを使ったときの話、グループディスカッションでのコツをまとめた記事などが500〜700アクセスくらいです。これらも検索エンジンから来ています。
これらの反応から、ノウハウ系がいいんじゃないかと考えた結果、自分の所属する研究会の選抜試験を突破する方法をまとめました。関係者も広報してくれたため、対象は全世界に50人程度しかいませんでしたが、2000アクセスを稼ぎました。純粋に、先輩から教わった情報を、後輩に伝えることで還元できたのかなと思い、まぁ満足しています。
ここで何となく貼った教科書のURLリンクでそこそこの収入が入りました。セコい考えが頭を過り、ニーズがありそう+紹介できるものを投稿。読み物として面白い「統計学」の本を紹介してみるという記事。600アクセス程度。でも購入率は結構高め。
広告に旨味を覚えた私は、統計学に並ぶいい感じのテーマを見つけました。TOEFLです。意外かもしれませんが、アシタカと同様で、検索エンジン上位に食い込んでいます。
なぜかというと、就職活動や昇給と関連するTOEICの話題が一般的で、TOEFL情報が多くない。その上、既存のサイトでは「僕はこうやりました」という勉強法しか書いていない。いやいやいや、それはあなたの勉強法であって、私にとって必要かどうか分からないじゃないか。学習方法の全体像を示してくれるサイトがなかった。だから書きました。
TOEFL iBTで高得点を取る人がやっている勉強法まとめ
http://yuzutas0.blogspot.jp/2013/03/toefl0.html
こういう情報のニーズって結構多いと思うんですよ。個々の体験談やTipsは山ほど転がっているのに、編集されていない。Naverまとめ のようなキュレーションサービスが出たにも関わらず、多くの投稿者は、適当なリンク集+何か1つコメントをつけるだけで、構造を示していない。要するに、実用的ではない。
いつも私は調べものをする際に、検索⇒大量の読み込み⇒情報の構造化を行っています。まとめ情報は、自分のPCローカルに、テキストファイルという形で保存しています。このようにしてTOEFL情報まとめも自分用に作りました。それを、書き手である自分だけでなく、一般の人にも読みやすいよう修正したのが上記エントリーです。アクセスは約6万。
その後、何となく日々の不満を言語化したところ、twitterで炎上してしまった…。せっかくなので、togetterで煽ってみたら、さらに炎上した。以下の記事です。それでもアクセスは4500程度。1部の人の、数日の出来事でした。
未だに大学で納得できないこと。
http://yuzutas0.blogspot.jp/2013/04/campus.html
不満=ニーズと置き換えることができる、と私は考えています。何かを改善したい、改善してほしい、という欲求だからです。与えられた環境の中で個人が出来ることをやっていくしかない(=切り取る世界)というのが私の立場ですが、たまにはマクロな話もしたいなぁと思ったわけです。
とは言え流石に反省したので、情報を整理する技術・論理分解によって、身近な課題、ささやかだけど大切な問題を解決しようじゃないか!と書いたのが以下のエントリー。
マジメに「学生のうちにしかできないこと」を考えてみた。
http://yuzutas0.blogspot.jp/2013/05/college-life-todo.html
SNSやコメント欄に反応がないので実感が湧きませんが、地味に2000アクセスを稼いでいます。貼付けた書籍を買う人も結構いて、それって、エントリーを読んで終わりじゃない、何か前向きに行動しようとしている人たちだと思うんですよ。私の情報整理や後押しが、少しはそういう人々の役に立てたのかなぁ…なんて。
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3. このブログの現状
数値を出すと、大体1日500〜800アクセス程度で、TOEFL需要が増加する4〜5月(就活が順調でない)・7月(夏期休暇に投入)・9〜10月(入試直前)で700〜1000アクセスです。直近1ヶ月だと下グラフのような感じです。更新が月1〜3回程度の割には安定しているかなと。
流入元の大多数が検索エンジンで、たまにSNSで誰かが記事を紹介するとそこからアクセスが増えます。知人・友人を除いたブログの固定ファンはおそらく存在せず、純粋に内容だけで勝負できているんじゃないでしょうか。これは改善点であると同時に誇るべきことだと思っていて、好き嫌いを超えた、実用的な価値を多少は提供できたのかなと。
なお、Amazon商品は、例えば今月だと、10月1日から15日で1900クリック→100品購入→紹介料7000円といった感じです。時期が時期なのでやや多めです。1人暮らしなので、ガス・電気・水道料金はほとんどこの紹介料で賄うことができます。
以上、まとめると「ちょっと何個かニーズに合った記事を書いたのでそこそこアクセスが来てるよ〜」程度でしょうか。取り立てて凄い数字ではないけれど、塵を積もらせた結果、丘くらいにはなったんじゃないかと。SEO対策は特にしていないので、完全にコンテンツによるものですね。
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4. アフィリエイトは是か非か
ほどほどにお金が入るようになり、不労所得に欲が出たのでいわゆるアフィリエイトサイトの作り方のようなものを調べました。結局は何もしませんでしたが。成功するコツはやはり、実用的な情報を編集して届けること、だそうです。
また、はてなブックマークを利用してアクセスを稼ぐ方法を知り、匿名で別のブログを開設して色々と試してみました。言うて2−3日でしたが、大体100ブックマーク前後にはなったかな。そこで来たコメントが「アフィカスは、◯ね」というもの。
確かに、大して価値のない情報や、あまりに私欲に走り過ぎて読み手にバリューを与えない記事、ツールを利用したスパムまがいの運用はナンセンスだなぁと思いました。実際、私が匿名で作ったブログはアクセスだけを得やすいようにした手抜きだったので戴いた指摘はごもっとも。
ただ、情報を編集するという行為は付加価値を創造しており、その対価に金銭を貰う、というのは認められてもいいんじゃないかなーとは思いました。
私がTOEFLの記事を書いたときは、3時間掛けて100サイト以上を読み漁り、勉強法の共通項目にポイントを振り分けて最適な編集に落とし込みました。誰かがまとめ記事を公開することによって、同じ作業を大学院入試受験者・留学希望者がやらなくても済むようになった。だから価値がある、と思っています。少々大袈裟な言い方ですが。
5. このブログの今後
何も考えていません。だけど、やっぱり生活の改善とか趣味とか好きなことを自由に書き留める場所にしておきたい。マクロ規模の話をするのであれば、「日本に寄付文化が根付かない」を金融資産市場から問う。や謹賀新年:経済成長ってどうなんだ会議のように、仮説と論拠・論理を明示して、第三者による具体的な検証・反論が可能な状態にしたい。
小さな小さな切り取られた世界の話をするのであれば、私はこれから色んな趣味・学びに挑戦したいなぁと思っています。んで、それを記事にしたい。
1番はインテリア。いまの相模湖での暮らしも快適なのですが、東京駅まで30分圏内の大都会・そこそこ広い部屋に移ろうと思っています。んでもって、書斎、自宅カフェ、ホームシアター、プラネタリウム、アクアリウムなどなど作り込みたい。生活のTipsも構造化して共有していきたいです。
あと、カメラ+旅行+物語。古事記や日本書紀の舞台に行って、木や雲、オブジェクトを上手い感じに撮影することで、まるで神様がそこにいるかのような写真を撮りたい。自分ならではの日本神話を表現することで、現代アート的なものを作りたい。そういうのをどんどんアップロードしたいなぁと思っています。そんな余裕あるかな。
それと、経済トピックは継続したい。中長期保有での投資のために、マクロ経済は把握しないと不安ですし、個別銘柄を定性面・定量面で分析する手法の基礎は学んだので活用していきたいです。仕事柄、新規事業を考える機会やマーケットのサーベイも今後は増えるはずなので(共有できるかは謎ですが)そういった方向のアンテナも張っておきたい。必然的に成長産業であるIT業界も主な対象となります。
接触機会が減るのは環境・開発などの社会問題ですが、上記の中で扱うとしたら、"CSRの取り組みを安定性指標として企業価値の分析に組み込む"とか"スマホアプリを活用した社会課題に取り組む試みのサーベイ"といった形になるのでしょうか。少なくとも、自分の行動の中で、長期的な視座・広義の社会厚生を無下にしないように心掛けたいです。
6. 近況報告
Stairer.com というサイトを作り始めました。読みはステアラーで、"階段を登る人"という造語です。本当は全然違う事業をする予定だったのですが、紆余曲折を経て、とりあえず個人的にWebアプリを作ろうかなと。早くて今月末、遅くても来月半ばにはコードぐちゃぐちゃバージョンを公開します。今はまだローカル+Git Labです。
どういうサービスかというと、「生活改善や学習といった目的意識を持つ人」が使いやすいように「ネット上の記事や書籍の情報をまとめる」ことのできるキュレーションサービスです。上記の"TOEFL学習法"みたいなコンテンツが誰でも簡単に作れる・見つけられるサイトにしたいと思っています。
ニーズや市場がどうのこうのというよりも、どちらかというと自分自身の勉強用に作ろうかなと。もし私以外の誰1人として使わなかったとしても、私自身が趣味・学習のために使いたいと思います。最初の投稿は、 "初心者が1ヶ月掛けてRailsでWebサービス(っぽいもの)を開発した方法まとめ" になるはず。それまでは逃げ出さない。多分。きっと。
ちなみに、インテリアの例で言えば、私が実際に完成させたホームシアターの様子はこのブログで紹介して、参考になったサイト情報などをStairer.comで紹介する、という形になります。んでもって、それを読んだ人が自分なりのホームシアターを楽しめるようになったら嬉しいなぁという感じです。
既存のキュレーションサービスとの違いは、実行を前提とした編集となるように、投稿の際にやや厳しめの制限を設ける点です。例えば「TOEICのリーディング対策にこの本を読もう」と書籍を紹介するときには、読了までの目安時間を記入することになります。…やっぱ嘘。もうちょっと緩いかもしれない。
あ、でもでも、できたら読み手のNext Stepを支援する機能も付けたい。ブックマークして終わりじゃなくて、行動に繋げるように。結果を出せるように。生活を改善できるように。ToDo支援機能みたいな。まぁ、そこまで実現するには行動心理学やら何やらの知識も勉強しなければならないようなので、まずは簡易投稿サイトから始めます。
んで、細部の納得いかない部分や、きっと出てくるであろうミスを潰していって、読み手サポートにまで手が回るようになったら、 "行動心理学の勉強方法まとめ" を作りながら改善策を考える。同じように、デザインを直したかったら "Bootstrapを使いこなす方法まとめ" とか "Webデザインの勉強法まとめ" を作りながら考える。
こうやって趣味や学習をステップアップさせていく、1つ1つ実現させていく、と考えるだけで結構ワクワクしております。実際にモノを公開して、有益なコンテンツを投稿していって、それを見た人が投稿したり、活用したりして、階段を登るような体験を共有できたら最高です。
私自身は我儘で自分勝手な人間なので、(お金を戴いたり相談を受ける以外では)基本的に自分自身のニーズありきで行動します。結果、作るサービスも投稿するコンテンツも、極めて自分本位なものになります。
だけど、それでも、ある程度以上の人数の、誰かの役に立つことができるのであれば、できたのであれば、嬉しいことだなぁと思います。同時に、もっと誰かのニーズに基づいて物事を考えたり行動できるようになるのが課題でもあります。
以上、多くはないけど、少なくもない、10万アクセス記念にエントリーを書いてみました。最後までお付き合い下さり、誠にありがとうございました。今後もよろしくお願いします。
おわり。
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2013/09/23
経済学の読書リスト(ミクロ編)
大学のStudy Guideを捨てる前にリーディングリストだけ作っておこう企画・第3段。ミクロ経済学とは、家計・企業・政府といった経済主体が、どのような制約条件のもとで、どのように各々の利益を最大化しようとするのか、その結果どのような資源配分が成されるのかを分析する学問です。
< 初級 >
< 中級 >
< 上級 >
個人的にはハル・ヴァリアン推し(初級+演習なら「大学生のミクロ経済学」押し)なので何とも言えないけれども。
[追記] このリーディングリストを作る時間があるなら、1冊でも多く読むべきだ、という結論に達したので企画は終わります!むしろ、実際に読んで良かったものを最適な順序で紹介できるようになろう。
< 初級 >
サムエルソン 経済学〈上〉 | |
P.A. サムエルソン W.D. ノードハウス Paul A. Samuelson 岩波書店 1992-05-15 売り上げランキング : 415311 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
入門・ミクロ経済学 石井 安憲 西条 辰義 塩沢 修平 有斐閣 1995-06 売り上げランキング : 706089 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
ミクロ経済学 戦略的アプローチ 梶井 厚志 松井 彰彦 日本評論社 2000-02 売り上げランキング : 110223 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
ミクロ経済学 第2版 (現代経済学入門) 西村 和雄 岩波書店 2001-10-23 売り上げランキング : 449665 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
ミクロ経済学の基礎 矢野 誠 岩波書店 2001-04-05 売り上げランキング : 241288 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
ミクロ経済学 奥野 正寛 東京大学出版会 2008-04-16 売り上げランキング : 18423 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
< 中級 >
ミクロ経済学 (1) (モダン・エコノミックス (1)) 奥野 正寛 鈴村 興太郎 岩波書店 1985-01-24 売り上げランキング : 475708 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
市場機構と経済厚生 (創文社現代経済学選書) 川又 邦雄 創文社 1991-05 売り上げランキング : 1162960 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
ミクロ経済学 西村 和雄 東洋経済新報社 1990-09 売り上げランキング : 128099 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
< 上級 >
Microeconomic Theory Andreu Mas-Colell Michael Dennis Whinston Jerry R. Green Oxford Univ Pr (Sd) 1995-06-01 売り上げランキング : 10668 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
個人的にはハル・ヴァリアン推し(初級+演習なら「大学生のミクロ経済学」押し)なので何とも言えないけれども。
[追記] このリーディングリストを作る時間があるなら、1冊でも多く読むべきだ、という結論に達したので企画は終わります!むしろ、実際に読んで良かったものを最適な順序で紹介できるようになろう。
2013/09/19
効率的フロンティアに関する個人的なメモ
本来であれば「ファイナンス・数学・プログラミングをサボってた私が5時間で効率的フロンティアを書けるようになるまで」的なタイトルにするつもりだったのですが、思いっきり失敗して苦し紛れのレポートが完成したので記念パピコ。
【効率的フロンティアとは】
複数の金融資産を保有しているときに、その資産配分(ポートフォリオ)が取り得るリスク・リターンの組み合わせをグラフ化し、特に、あるリターンを実現する最もリスクの小さい組み合わせを効率的フロンティアと呼ぶ。
【前提】
・最低限の行列の知識はある。というか積の前提条件と結果が分かれば良い。
http://www.geisya.or.jp/~mwm48961/kou2/matrix2.html
・Windows OS上でMicrosoft Excelを動かすことができる。最悪、置換でゴリ押し。
http://ms-excel.jp/excel-22.php
【やったこと】
1:銘柄の選定(今回はオリンピック関連業界 > 企業の成長性・安定性にポイントを付けて59銘柄に絞る)
2:各銘柄の時系列株価を3年分取得:
利用したツール http://kabubegin.web.fc2.com/
3:ネットで見つけた最高に分かりやすい資料(下記URL)を参考にして計算。
清水千弘『複数資産ポートフォリオにおける効率的フロンティア曲線の導出について(平均・分散アプローチ)』
http://www.cs.reitaku-u.ac.jp/sm/shimizu/Lecture/Reitaku-Univ/RealEstateFinance/Markowitz_Portfolio.pdf
①収益率を導出:
株価(時系列)データを元に、(n期の株価 ÷ n-1期の株価)から1を引いて、新たに時系列データを作る。必要に応じて年率換算。
②期待収益率を導出:
⇒収益率(①の計算結果)の平均を求める。使用関数はAVERAGE。
※反省点:ヒストリカルデータだけでなく、シナリオ手法などを用いてデータ加工したほうが良い。
③リスクを導出:
⇒収益率(①の計算結果)の標準偏差を求める。使用関数はVAR。
※反省点:各種リスクに対応した複合的な計算をした方が良い。それが無理ならせめてテールリスクに対してVaRを。
④分散・共分散行列Vを導出:
⇒収益率(①の計算結果)について、銘柄間の分散を求めて正方行列の形式でExcelにまとめる。使用関数はCOVAR()。*(n/(n‐1))も忘れずに。
※反省点:株価のデータ数が必ずしも同じではない(抜けがある)ときの例外処理はプログラムを組んだ方が良い。手動だと面倒臭すぎる。
⑤一階の条件式、第1項Aを導出:
⇒行列V(④の結果)に以下を付け加える。
・右1列目に「期待収益率(②の結果)」に(-1)を掛けた値を列挙。
・右2列目に -1 を列挙。
・下1列目に「期待収益率(②の結果)」を列挙。
・下2列目に 1 を列挙。
・右下の余ったスペース(2×2)に 0 を列挙。
⑥Aの逆行列を導出:
⇒張付先のセル範囲を指定し、関数MINVERSEを選択し、行列A(⑤で既述)を引用元として選び、Ctrl+Shift+Enter。
⑦一階の条件式、bを導出:
⇒bは列ベクトルで1行目〜k行目(k種類の銘柄を扱うとき)は 0 となり、k+1行目に「目標となるリターン」、K+2行目に 1 を記入する。
※反省点:目標リターンの数値を自由に動かせるようにプログラムを組んだ方が良い。手動だと面倒臭い。
⑧最適比率を導出:
⇒Aの逆行列(⑥)とb(⑦)の行列積を求める。階は列ベクトルになるので、1列で k+2 の張付先セル範囲を指定し、関数MMULTを選択し、引用元をそれぞれ選んだ後、Ctrl+Shift+Enter。結果の 1〜K 行目までは、それぞれ 1〜k 番目の銘柄の比率になる。
※反省点:本来ならばここでVBAを起動させ、各リターンごとの最適比率をシミュレーションする。
※反省点:制約条件を付けずにやったので、負の数(ショートポジション:保有比率を決める題意に沿わない)や、極めて小さい値(1/10の8乗など:この比率を満たすために1株10,000円×100株=1,000,000の最小単位を保有したとして、予算は100,000,000,000,000=100兆円も必要になるので実現不可能)が出てしまう。実務上は離散型しか適用されないはずなので、制約条件をアルゴリズムに加えて分析する必要があるかも。そこまで行かなくても株式保有の下限・上限・予算などは織り込んだ方が良い。
⑨ウエイト・ベクトルを導出:
⇒1〜k番目の銘柄の比率(⑧)を列ベクトルで表示する。
⑩ウエイト・ベクトルの逆行列を導出:
⇒列ベクトル(⑨)の行と列を入れ替えて行ベクトルを表示する。
⑪リスクを導出:
⇒まずは、行列V(④の結果)と、銘柄比率の列ベクトル(⑨の結果)の積=Vwを求める。MMULTで算出結果は列ベクトルになる。
⇒次に、ウエイト・ベクトルの逆行列(⑩の結果)と、Vw(⑪前半)の積=分散 σ^2 を求める。MMULTで算出結果は1つの数字になる。
※メモ:関数ABSで分散 σ^2 の絶対値を取った後、関数SQRTで平方根を取れば標準偏差が計算できる。
⑫縦軸に収益率 / 横軸に最小リスク量 を取るグラフを作成する。
※反省点:一通りの結果を得た後に、シミュレーションおよびストレステストを行う。疲れた状態で考えるの大変だから事前準備は必須。
【反省点】
・そもそも銘柄の選択が適切ではなかった。投資ユニバース > スクリーニング の段階が重要。
・銘柄ごとのリスク、リターンを過去のデータに依存しすぎた。将来の数値に付いてロジックを構築した方が良い。
・面倒な処理はなるべくプログラミング。Maltabは30万円もするし大学だと利用申請が必要で面倒臭い。マクロVBAをきちんと使いこなそう。
・制約条件に関するロジックを構築した方が良い。連続変数として一応の解答は出せるけど、実現不可能な結果になる。
・事前にシミュレーションやストレステストのデータを準備しておいた方が良い。
※というか、多分、これらの反省点を考慮した理論モデル・アルゴリズムは、普通に教科書に掲載されているんじゃないだろうか、と思った。でも、1度自分の手を動かしてやってみて失敗したからこそ、教科書から効率的に吸収できるのです、きっとね。
【効率的フロンティアとは】
複数の金融資産を保有しているときに、その資産配分(ポートフォリオ)が取り得るリスク・リターンの組み合わせをグラフ化し、特に、あるリターンを実現する最もリスクの小さい組み合わせを効率的フロンティアと呼ぶ。
【前提】
・最低限の行列の知識はある。というか積の前提条件と結果が分かれば良い。
http://www.geisya.or.jp/~mwm48961/kou2/matrix2.html
・Windows OS上でMicrosoft Excelを動かすことができる。最悪、置換でゴリ押し。
http://ms-excel.jp/excel-22.php
【やったこと】
1:銘柄の選定(今回はオリンピック関連業界 > 企業の成長性・安定性にポイントを付けて59銘柄に絞る)
2:各銘柄の時系列株価を3年分取得:
利用したツール http://kabubegin.web.fc2.com/
3:ネットで見つけた最高に分かりやすい資料(下記URL)を参考にして計算。
清水千弘『複数資産ポートフォリオにおける効率的フロンティア曲線の導出について(平均・分散アプローチ)』
http://www.cs.reitaku-u.ac.jp/sm/shimizu/Lecture/Reitaku-Univ/RealEstateFinance/Markowitz_Portfolio.pdf
①収益率を導出:
株価(時系列)データを元に、(n期の株価 ÷ n-1期の株価)から1を引いて、新たに時系列データを作る。必要に応じて年率換算。
②期待収益率を導出:
⇒収益率(①の計算結果)の平均を求める。使用関数はAVERAGE。
※反省点:ヒストリカルデータだけでなく、シナリオ手法などを用いてデータ加工したほうが良い。
③リスクを導出:
⇒収益率(①の計算結果)の標準偏差を求める。使用関数はVAR。
※反省点:各種リスクに対応した複合的な計算をした方が良い。それが無理ならせめてテールリスクに対してVaRを。
④分散・共分散行列Vを導出:
⇒収益率(①の計算結果)について、銘柄間の分散を求めて正方行列の形式でExcelにまとめる。使用関数はCOVAR()。*(n/(n‐1))も忘れずに。
※反省点:株価のデータ数が必ずしも同じではない(抜けがある)ときの例外処理はプログラムを組んだ方が良い。手動だと面倒臭すぎる。
⑤一階の条件式、第1項Aを導出:
⇒行列V(④の結果)に以下を付け加える。
・右1列目に「期待収益率(②の結果)」に(-1)を掛けた値を列挙。
・右2列目に -1 を列挙。
・下1列目に「期待収益率(②の結果)」を列挙。
・下2列目に 1 を列挙。
・右下の余ったスペース(2×2)に 0 を列挙。
⑥Aの逆行列を導出:
⇒張付先のセル範囲を指定し、関数MINVERSEを選択し、行列A(⑤で既述)を引用元として選び、Ctrl+Shift+Enter。
⑦一階の条件式、bを導出:
⇒bは列ベクトルで1行目〜k行目(k種類の銘柄を扱うとき)は 0 となり、k+1行目に「目標となるリターン」、K+2行目に 1 を記入する。
※反省点:目標リターンの数値を自由に動かせるようにプログラムを組んだ方が良い。手動だと面倒臭い。
⑧最適比率を導出:
⇒Aの逆行列(⑥)とb(⑦)の行列積を求める。階は列ベクトルになるので、1列で k+2 の張付先セル範囲を指定し、関数MMULTを選択し、引用元をそれぞれ選んだ後、Ctrl+Shift+Enter。結果の 1〜K 行目までは、それぞれ 1〜k 番目の銘柄の比率になる。
※反省点:本来ならばここでVBAを起動させ、各リターンごとの最適比率をシミュレーションする。
※反省点:制約条件を付けずにやったので、負の数(ショートポジション:保有比率を決める題意に沿わない)や、極めて小さい値(1/10の8乗など:この比率を満たすために1株10,000円×100株=1,000,000の最小単位を保有したとして、予算は100,000,000,000,000=100兆円も必要になるので実現不可能)が出てしまう。実務上は離散型しか適用されないはずなので、制約条件をアルゴリズムに加えて分析する必要があるかも。そこまで行かなくても株式保有の下限・上限・予算などは織り込んだ方が良い。
⑨ウエイト・ベクトルを導出:
⇒1〜k番目の銘柄の比率(⑧)を列ベクトルで表示する。
⑩ウエイト・ベクトルの逆行列を導出:
⇒列ベクトル(⑨)の行と列を入れ替えて行ベクトルを表示する。
⑪リスクを導出:
⇒まずは、行列V(④の結果)と、銘柄比率の列ベクトル(⑨の結果)の積=Vwを求める。MMULTで算出結果は列ベクトルになる。
⇒次に、ウエイト・ベクトルの逆行列(⑩の結果)と、Vw(⑪前半)の積=分散 σ^2 を求める。MMULTで算出結果は1つの数字になる。
※メモ:関数ABSで分散 σ^2 の絶対値を取った後、関数SQRTで平方根を取れば標準偏差が計算できる。
⑫縦軸に収益率 / 横軸に最小リスク量 を取るグラフを作成する。
※反省点:一通りの結果を得た後に、シミュレーションおよびストレステストを行う。疲れた状態で考えるの大変だから事前準備は必須。
【反省点】
・そもそも銘柄の選択が適切ではなかった。投資ユニバース > スクリーニング の段階が重要。
・銘柄ごとのリスク、リターンを過去のデータに依存しすぎた。将来の数値に付いてロジックを構築した方が良い。
・面倒な処理はなるべくプログラミング。Maltabは30万円もするし大学だと利用申請が必要で面倒臭い。マクロVBAをきちんと使いこなそう。
・制約条件に関するロジックを構築した方が良い。連続変数として一応の解答は出せるけど、実現不可能な結果になる。
・事前にシミュレーションやストレステストのデータを準備しておいた方が良い。
※というか、多分、これらの反省点を考慮した理論モデル・アルゴリズムは、普通に教科書に掲載されているんじゃないだろうか、と思った。でも、1度自分の手を動かしてやってみて失敗したからこそ、教科書から効率的に吸収できるのです、きっとね。
2013/08/12
経済学の読書リスト(マクロ編)
Study Guideに掲載された書籍リスト。Part2はマクロ経済学編。
マクロ経済学の理論を用いて、一国全体の経済の状態を明らかにすることで、問題解決に必要となる政策を考えることができるようになる。新聞やニュースの記事を分析する際には最も役に立つ分野。
<初級>
<中級>
<上級>
かなり無難なチョイスだと思います、はい。
他に参照するなら下記URLのリストが便利だと思いました。
要「筋トレ」な経済学テキストリスト(易→難順)
- 読書猿Classic: between / beyond readers
http://readingmonkey.blog45.fc2.com/blog-entry-89.html
経済学の良い教科書 独断と偏見による良い教科書リスト
- 上村敏之の研究室
http://www8.plala.or.jp/uemura/booklist2.html
経済学の定番教科書
- 若き経済学者のアメリカ
http://theyoungeconomist.blog115.fc2.com/blog-entry-128.html
経済学の本
- 金融・財務・経済まとめwiki
http://www4.atwiki.jp/tomoniaruyashiro/pages/15.html
マクロ経済学の文献
- 工藤教孝 ホームページ
http://www.econ.hokudai.ac.jp/~kudoh/Writings/Macroeconomics.htm
読書ガイド
- 麻生 良文 研究室
http://fs1.law.keio.ac.jp/~aso/guide.html
Part3以降はミクロ、マルクス、社会問題、統計、環境、思想史、数学と続きます。関連分野ではあるけれど、財政・公共経済・会計・経営・金融はありません。むしろこれらの方が重要な気もするけれど。
マクロ経済学の理論を用いて、一国全体の経済の状態を明らかにすることで、問題解決に必要となる政策を考えることができるようになる。新聞やニュースの記事を分析する際には最も役に立つ分野。
<初級>
マンキュー マクロ経済学 第2版〈1〉入門篇 N.グレゴリー マンキュー N.Gregory Mankiw 東洋経済新報社 2003-03 売り上げランキング : 115340 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
ブランシャール マクロ経済学〈上〉 オリヴィエ ブランシャール Olivier Blanchard 東洋経済新報社 1999-06 売り上げランキング : 240976 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
<中級>
マクロ経済学 (新経済学ライブラリ) 浅子 和美 倉澤 資成 加納 悟 新世社 2009-02 売り上げランキング : 297033 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
マクロエコノミクス〈上巻〉 ジェフリー・D. サックス フィリップ ラレーン・B. Jeffrey D. Sachs 日本評論社 1996-06 売り上げランキング : 744544 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
<上級>
新しいマクロ経済学―クラシカルとケインジアンの邂逅 齊藤 誠 有斐閣 1996-11 売り上げランキング : 762913 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
マクロ経済学講義 O.J. ブランチャード S. フィッシャー Olivier Jean Blanchard 多賀出版 1999-02 売り上げランキング : 190464 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
かなり無難なチョイスだと思います、はい。
他に参照するなら下記URLのリストが便利だと思いました。
要「筋トレ」な経済学テキストリスト(易→難順)
- 読書猿Classic: between / beyond readers
http://readingmonkey.blog45.fc2.com/blog-entry-89.html
経済学の良い教科書 独断と偏見による良い教科書リスト
- 上村敏之の研究室
http://www8.plala.or.jp/uemura/booklist2.html
経済学の定番教科書
- 若き経済学者のアメリカ
http://theyoungeconomist.blog115.fc2.com/blog-entry-128.html
経済学の本
- 金融・財務・経済まとめwiki
http://www4.atwiki.jp/tomoniaruyashiro/pages/15.html
マクロ経済学の文献
- 工藤教孝 ホームページ
http://www.econ.hokudai.ac.jp/~kudoh/Writings/Macroeconomics.htm
読書ガイド
- 麻生 良文 研究室
http://fs1.law.keio.ac.jp/~aso/guide.html
Part3以降はミクロ、マルクス、社会問題、統計、環境、思想史、数学と続きます。関連分野ではあるけれど、財政・公共経済・会計・経営・金融はありません。むしろこれらの方が重要な気もするけれど。
経済学の読書リスト(経済史編)
部屋を整理していたら経済学のStudy Guideなるものを見つけた。
初学者向けに推薦されている書籍のリストをメモしておく。Part1は経済史。
【経済史とは?】
ある時代、ある地域において、社会の中でモノ・ヒト・カネ・情報がどのように生産され、流通し、消費され、どのようなシステムで動いていたのかを分析する学問。基礎知識を習得して他分野の学習に必要な歴史的視野を広めることも経済史を学ぶ狙いである。
<さまざまな考え方について知る>
<現代経済と歴史との関連>
<日本経済史>
<アジア経済史>
<日本経済史(発展編)>
<アジア経済史(発展編)>
<欧米経済史(発展編)>
…とまぁ、入手難易度からして初学者向けとは到底思えないのですが。
Amazon.comの関連商品で紹介されている新書の方が明らかに良さそうな気もします。
腰を据えて勉強するなら or 関連商品探しの窓口としてならこのリストは有益かな。
初学者向けに推薦されている書籍のリストをメモしておく。Part1は経済史。
【経済史とは?】
ある時代、ある地域において、社会の中でモノ・ヒト・カネ・情報がどのように生産され、流通し、消費され、どのようなシステムで動いていたのかを分析する学問。基礎知識を習得して他分野の学習に必要な歴史的視野を広めることも経済史を学ぶ狙いである。
<さまざまな考え方について知る>
講座西洋経済史〈5〉経済史学の発達 (1979年) 同文館出版 1979-11 売り上げランキング : 1283416 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
比較経済発展論―歴史的アプローチ (一橋大学経済研究叢書) 斎藤 修 岩波書店 2008-03-14 売り上げランキング : 631173 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
<現代経済と歴史との関連>
世界経済の成長史1820‐1992年―199カ国を対象とする分析と推計 アンガス マディソン Angus Maddison 東洋経済新報社 2000-07 売り上げランキング : 780060 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
歴史から読む現代経済 日本経済新聞社 日本経済新聞社 2005-05-24 売り上げランキング : 533729 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
<日本経済史>
日本経済史 近世‐現代 杉山 伸也 岩波書店 2012-05-19 売り上げランキング : 122237 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
概説日本経済史 近現代 第3版 三和 良一 東京大学出版会 2012-01-17 売り上げランキング : 234038 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
日本経済―その成長と構造 中村 隆英 東京大学出版会 1993-06 売り上げランキング : 361487 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
<アジア経済史>
世界経済史入門―欧米とアジア 長岡 新吉 宮本 謙介 太田 和宏 ミネルヴァ書房 1992-06 売り上げランキング : 121365 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
<日本経済史(発展編)>
日本経済の200年 西川 俊作 尾高 煌之助 斎藤 修 日本評論社 1996-01 売り上げランキング : 426851 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
近代日本経済史―パックス・ブリタニカのなかの日本的市場経済 新保 博 創文社 1995-06 売り上げランキング : 968930 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
経済社会の成立 17‐18世紀 (日本経済史 1) 速水 融 岩波書店 1988-11-30 売り上げランキング : 285761 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
<アジア経済史(発展編)>
アジア間貿易の形成と構造 (MINERVA人文・社会科学叢書) 杉原 薫 ミネルヴァ書房 1996-02 売り上げランキング : 826787 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
上海ネットワークと近代東アジア 古田 和子 東京大学出版会 2000-10 売り上げランキング : 690518 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
岩波講座 東南アジア史〈1〉原史東南アジア世界 池端 雪浦 石澤 良昭 後藤 乾一 石井 米雄 加納 啓良 岩波書店 2001-06-25 売り上げランキング : 1000233 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
<欧米経済史(発展編)>
西ヨーロッパ工業史〈1〉―産業革命とその後 1750-1968 (1980年) D.S.ランデス 石坂 昭雄 みすず書房 1980-10 売り上げランキング : 911000 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
ジェントルマン資本主義の帝国〈1〉 P.J. ケイン A.G. ホプキンズ Peter Joseph Cain 名古屋大学出版会 1997-04 売り上げランキング : 404308 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
概説 世界経済史〈1〉旧石器時代から工業化の始動まで ロンド キャメロン ラリー ニール Rondo Cameron 東洋経済新報社 2013-01 売り上げランキング : 133809 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
…とまぁ、入手難易度からして初学者向けとは到底思えないのですが。
Amazon.comの関連商品で紹介されている新書の方が明らかに良さそうな気もします。
腰を据えて勉強するなら or 関連商品探しの窓口としてならこのリストは有益かな。
2013/08/07
"順番"に注目したキュレーションの可能性
UIな友人との雑談をまとめる。現在のキュレーションサービスは、Web上に存在する無数の情報のうち「有益と思われる少数のページ」を選び出すか、もしくは、あるページの情報を要約する、という部分が注目されている。
特に前者の場合、ユーザーがこれまでどんな記事に興味を持ったのか、という過去のデータを元にして関連する分野のページを示す=興味を持ちそうな記事をチョイスする、というロジックが成される。しかし、その結果、毎回同じような記事が与えられる事に成りかねない。
例えば、「次の10年で一番熱い学問は統計学!統計学を勉強する上で参考になるサイト・書籍まとめ」という記事がある。
http://matome.naver.jp/odai/2134521035124482601
参考になる情報がまとまっており、統計学に関心のある人間にはブックマークが推奨される。ところが、似たようにURLとタイトルと大体の位置付けを列挙したページは山ほどある。1週間後に同じような記事が提示されれば、きっと私は深く考えずにブックマークしてしまうだろう。せいぜい1つか2つを流し読みする程度で、何1つ統計学について学ばないままで。
重要なのは"順序"ではないか。この記事は、どんな人が、どんなタイミングで、どうやって読むことを想定したのか、という編集が要求されるのだと思う。単に類似分野のエントリーやタグ付けに相関関係がある記事を選び出すのでは、少なくともハウツーや学習ものの記事を活かし切れないのではないか。
具体的には、マインドマップのように「ある項目」から「別の項目」に次々派生させる形で、記事間の関係性を見える化しながら個々人がブックマークを行う。その際、条件を付ける。統計学の全体像・意義を示す記事でスタートするのであれば、次は「歴史から学ぶ」か「確率基礎から学ぶ」か「エピソードを通して学ぶ」といった方向性:読み手の条件で次の記事を選ぶ。
特に影響力の高い編集や、頻度の大きい組み合わせを優先して、サービス全体での推奨マップが形成されていく。最初は、大学の講義要綱・学習の手引きで紹介されている「◯◯な人はこの参考書籍を手に取ってほしい」情報だとか、勉強会のあとFacebookにて講師のグループメンバーに対する「こういう人は◯◯を参考にするといい」発言だとか、そういったものをメモする用途として私個人が使うだけでも十分だ。サービス全体のマップは作らないで個々の編集を共有できるだけでも良いかもしれない。
まぁ、専門家が自身のブログで手引きをまとめる以上のコンテンツは提供できないでしょう。ただ、どこまでクリアしたか達成度を把握したり、学びを習慣化したり、そういった「読者の生活を豊かにする」ための機能が付いていたら、その点は素敵かな。それとも余計なお世話か。そこまで本気で記事の全てをマスターしたいなんて人もいないか。
とりあえず、こういったものがあったら便利なのに、という話。もしかしたら私が無知なだけで存在しているのかもしれない。マネタイズは何だろう。Amazonアフィリエイトになるのかな。参考書籍とか、ライフハック商品とか。個人の副業くらいが丁度良さそう。
そのうち作ってみたいと思いつつ、サービス本体を作るより先にアイデアを文章化している時点で少し自己嫌悪。作ってから考えるのが正しい順序ですよねぇ。少なくとも高度な技術が必要な仕組みにはならないのだろうし…。
あー、でもこういうのあるとやっぱり助かるだろうな。情報管理は結構大変だ。
特に前者の場合、ユーザーがこれまでどんな記事に興味を持ったのか、という過去のデータを元にして関連する分野のページを示す=興味を持ちそうな記事をチョイスする、というロジックが成される。しかし、その結果、毎回同じような記事が与えられる事に成りかねない。
例えば、「次の10年で一番熱い学問は統計学!統計学を勉強する上で参考になるサイト・書籍まとめ」という記事がある。
http://matome.naver.jp/odai/2134521035124482601
参考になる情報がまとまっており、統計学に関心のある人間にはブックマークが推奨される。ところが、似たようにURLとタイトルと大体の位置付けを列挙したページは山ほどある。1週間後に同じような記事が提示されれば、きっと私は深く考えずにブックマークしてしまうだろう。せいぜい1つか2つを流し読みする程度で、何1つ統計学について学ばないままで。
重要なのは"順序"ではないか。この記事は、どんな人が、どんなタイミングで、どうやって読むことを想定したのか、という編集が要求されるのだと思う。単に類似分野のエントリーやタグ付けに相関関係がある記事を選び出すのでは、少なくともハウツーや学習ものの記事を活かし切れないのではないか。
具体的には、マインドマップのように「ある項目」から「別の項目」に次々派生させる形で、記事間の関係性を見える化しながら個々人がブックマークを行う。その際、条件を付ける。統計学の全体像・意義を示す記事でスタートするのであれば、次は「歴史から学ぶ」か「確率基礎から学ぶ」か「エピソードを通して学ぶ」といった方向性:読み手の条件で次の記事を選ぶ。
特に影響力の高い編集や、頻度の大きい組み合わせを優先して、サービス全体での推奨マップが形成されていく。最初は、大学の講義要綱・学習の手引きで紹介されている「◯◯な人はこの参考書籍を手に取ってほしい」情報だとか、勉強会のあとFacebookにて講師のグループメンバーに対する「こういう人は◯◯を参考にするといい」発言だとか、そういったものをメモする用途として私個人が使うだけでも十分だ。サービス全体のマップは作らないで個々の編集を共有できるだけでも良いかもしれない。
まぁ、専門家が自身のブログで手引きをまとめる以上のコンテンツは提供できないでしょう。ただ、どこまでクリアしたか達成度を把握したり、学びを習慣化したり、そういった「読者の生活を豊かにする」ための機能が付いていたら、その点は素敵かな。それとも余計なお世話か。そこまで本気で記事の全てをマスターしたいなんて人もいないか。
とりあえず、こういったものがあったら便利なのに、という話。もしかしたら私が無知なだけで存在しているのかもしれない。マネタイズは何だろう。Amazonアフィリエイトになるのかな。参考書籍とか、ライフハック商品とか。個人の副業くらいが丁度良さそう。
そのうち作ってみたいと思いつつ、サービス本体を作るより先にアイデアを文章化している時点で少し自己嫌悪。作ってから考えるのが正しい順序ですよねぇ。少なくとも高度な技術が必要な仕組みにはならないのだろうし…。
あー、でもこういうのあるとやっぱり助かるだろうな。情報管理は結構大変だ。
2013/07/25
日光の美しい自然を全力でPRしようじゃないか
どーも。ゆずたそ( @yuzutas0 ) です。
最近SNSを放置しがちだけど元気にやっています。
今年の夏は観たい映画が山ほどあるのですが、どうにも夏バテ気味で、このままだと1つも観れずに終わってしまいそうです。無理矢理引っぱってくれるお姉様を募集しています。
さてさて、本題。Conservation Internationalという環境NGOの日本支部のスタッフブログに寄稿文を掲載しました。私は主に編集業務に携わっています。良かったら読んで下さい。美しい自然の写真を眺めるだけでも、いい感じに楽しめると思います。
前提としては、絶滅危惧種や固有種といった生物の豊かな土地をKBA(Key Biodiversity Area:生物多様性重要地域)として認定しています、と。日光周辺もKBAですよ、と。そういった地域を訪れて、自然の大切さを考えました!という記事です。概要だけだとあまり伝わらないと思うので、とりあえず読んでみて下さい。
KBA寄稿レポート:日光を訪れて - CIスタッフブログ
http://ci-japan.blogspot.com/2013/07/KBAnikko1.html
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使われてないけど、私が撮った写真
http://instagram.com/yuzutas0
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以下、制作のちょっとした裏話。
そこで、CIの現在の広報手段についてAISASといった経営学のフレームワークを応用して問題点を分析、および解決策の提案・実施を担うことになりました。
※AISASとは、インターネットユーザーなどの消費者が辿る行動フローを、Attention(注目)⇒Interest(関心)⇒Search(検索)⇒Action(消費)⇒Share(情報共有)という5つの段階に分類したものです。例えば、ブログのアクセスを増やしたいけど上手くいかない、という人は、この理論を活用すれば、どの段階でユーザーが行き詰まっているのかを明らかにすることができます。
細かい部分は置いておいて、色々と仮説を検証しながら反応を伺っていると、どうもKBAがコンテンツとして好ましいようだ、という話になりました。
・日本各地の自然が豊かな場所を大切にしよう(分かりやすいメッセージ)
・こんなに美しい場所があるんだよ(写真・画像の活用、ビジュアルでの説得)
・ぜひ訪れてみてはいかがでしょうか(アクションへの誘導)
・実はこの場所にはこういう生物がいて、こういう魅力があるんだよ(NGOの活動認知)
といった必要事項をクリアしており、AttentionからShareまで誘導しやすいからです。インターネットやSNSを活用した広報活動の、最初の切り口として良さそうだ、というわけです。
ところがどっこい、一般向けに提示できる素材&コンテンツは豊かだとは言えない状態なのです。一応、下記WebサイトでKBA各地の写真を募集しているのですが、見ていただければ分かる通り、致命的な問題点が複数存在します。
例えば、自分の住んでいる近所や旅行で訪れたことのある場所が、KBAなのかどうか調べるのが大変です。わざわざメールしなければ画像を送れません。送った画像がどう使われるのかも分かりにくいです。ユーザー行動を元にした設計がなされていないからです。なので最終的にはこういった面を改善する必要があります。
環境保護SNSというと大袈裟ですが、google mapと連動して訪問記・現地の情報・魅力を伝える写真を投稿できる、あるいは旅行や情報収集の参考にできるサービスになれば最高ではないでしょうか。というか個人的にもそういうの作ってみたいです。生き物の写真でコンテストしたりさー、楽しそうだと思いませんかねぇ。
とは言え、大掛かりな改善に着手するには「KBAに対して一般の人々からの反応を期待できそう」だと職員の皆様が確信を持てなければいけません。寄付や助成金による収入が大きいこともあり、おいそれとスタートアップ企業のようにエラー前提のトライができるわけではないのです。
具体的には、他の記事に比べてKBA訪問の記事に対するアクセスが明らかに大きいとか、団体のメールアドレスやtwitterアカウント( @CI_Japan )に対して感想・意見が多く寄せられたとか、そういった説得材料が必要になります。私個人としては批判であっても意見が寄せられることは好ましいと思います。コメント提供者が糾弾している部分に配慮する必要があること、注目されやすい切り口として間違っていないこと、といった重要ポイントが明らかになるからです。
というわけでKBAについて何らかの企画(というには瑣末なコンテンツかもしれないけど)を打つことになりました。とは言え、いきなり写真募集をゴリ押ししてもあまり効果なさそうですからね。さてどうしたものか…などと考えている折りに、別件で日光を訪れることになったため、どうせならと寄稿文を発信することになりました。
ここで伝家の宝刀「困難は分割せよ」を発動します。1人で10教科のテストを解かなければいけない中学生と違って、私たちは他者の力を借りて、また他者に力を貸すことで全教科満点だって狙えるわけですよ。つまり、他人に頼ろうというお話です。
いかにも権威っぽい本の表紙を見せつつ、タイトルが「人を動かす」だと、仕事を丸投げしてるだけなのに「何か凄いできるヤツなんじゃないか」的な気がしてくるかもしれないという錯覚を利用していますよーと宣言することでさりげなくアフィリエイトを張る技術。
んでんで、twitterやfacebookで声を掛けたところ外語大の福田先生( @murmurfy )にコメントを戴きました。1年弱の世界一周を通して各地の魅力を楽しんだり、カメラの勉強会を主催したり、来年からジャーナリズムの世界に足を踏み入れたりと、まさにうってつけの人物だったわけですよ!
かくして、上記の事情とミッションを伝え、一緒に日光へ行きましたとさ。ミッションというのは、記事の掲載を念頭に置いて「写真を撮ること」と「情報を集めること」です。特に後者については情報を集めるために「自然の魅力を楽しむこと」「現地の人との交流を楽しむこと」を意識してもらったつもりです。
というのは、Google検索で出てくるような情報なら、わざわざ現地で得る必要はありませんし、全力で日光を楽しんでもらわなければ読んだ人が日光を魅力に感じるはずがないからです。高度な文章作成技術を有する専門家ならば可能かもしれませんが、所詮は素人です。自分で楽しまなければ文章にだって退屈感が滲み出てしまうでしょう。
ゆとり世代の私としては、営業マンに笑顔を強要するよりも、営業マンが思わず笑顔になるような環境作りだとか、営業マンが笑顔で相手に勧めたくなるような魅力的な商品開発に力を入れたいと考えるわけです。なので、日光を全力で楽しんで旅行しようぜ!という、わざわざここまで長文を書く必要が皆無な結論になるわけです。
まぁ旅自体がソコソコ上手くいったのは私の努力ではなく、福田先生のコミュ力のお陰なんですけどね。私は端っこでボケーッとしてました。あとはアレか。リスクヘッジというか、話のメモをしたり、カメラマンがあまり撮らなかった角度や対象を念のために撮影しておいたくらいか。他には当日スムーズに動けるよう事前に情報をまとめておいたりとか。最低限だけ抑えておいて、重要な任務は人任せだったので楽しかったですよ、うん。
旅の最中のエピソードはぜひKBAの記事をご覧下さい。良い出会い、素敵な発見があったと思います。あとアレだ、戦場ヶ原と竜頭の滝は小学生時代に地図帳で名前を見掛けたときに「いずれ私はここに行くことになるんだ(キリッ」とか思ってましたからね。この地名の恰好良さは男子の心を揺さぶりますよ、ええ。行けて良かったです。どんな場所なのか、ぜひ知ってもらいたいと思います。
まぁ、個人的な話とか、鬼怒川温泉とか、ゲストハウスの人たちとの交流はテーマから逸れるので書けませんでしたが、そのくらいでしょうか。
ちなみに温泉がある場所は地学的に特徴があるため(火山⇒昔の噴火で湖ができた!みたいな)、貴重な生き物が生息しているケースがあるようです。全体の傾向としてどれくらいか、統計的に有意な根拠があるのか、といった厳密な話までは分かりませんが。興味深い話だと思うので、温泉好き・国内旅行好きの皆様はぜひこういった角度から生物多様性に足を伸ばしてみてはいかがでしょうか。温泉だけに。
↑温泉でamazon検索して真っ先にこれが見つかったんですがどうなってるんですか。
そんなこんなで帰還いたしまして、記事を書くことになりましたが、ここからが大変。全文書き直しが1回、細かい部分の加筆・削除・修正を20回以上繰り返して現在の形になりました。期間だけ見れば1ヶ月以上掛けたわけですからねぇ。まぁでも、作業時間だけで言えば、1-2日に圧縮できたかも。
編集の仕事としては、先生が書いてくださった元の文章から
・主題に合わない部分はカット
・冗長な部分を短くまとめる
・体験から環境問題への言及に繋げる部分を加筆
・曖昧な記述の裏付けを取って書き直す
・政治的ニュアンスが含まれる部分の絶妙な修正(原発とか)
・写真の差替えや追加
などをやりました。2人で交互に訂正し合って妥協点を探りました。例えば、旅行ブログでは短い断言口調のほうが読みやすいという意見に対して、科学者がメインのスタッフブログで裏付けなしの断言口調を多用するのはマズい、といった議論がありました。アホくさいと感じるかもしれませんが、それだけ真剣に向き合ったのだと解釈して下さい。
それなりに形がまとまったら今度はNGOサイドに記事を提示。フィードバックを受けた上で、細部を訂正しました。また、実際にどのように公開するか(文章が長いので分割するか)といったことを詰めて、多少の構成変化や細部の文を書き直しました。
そしてできたのがこちら!!
いやー、ここまで読んだあなたなら120%味わってくれるでしょうとも。ご意見・ご感想を寄せてくれると期待していますよ。私のアカウントじゃあないですぜ、団体のほうにお願いします…ということで。
・まず、感想、意見をフィードバックする。twitterで @CI_Japanリプライ、コメント、URLを拡散してくれるのとか超最高だね。こちらもばんばんRTしますわ。環境だけじゃなくてさ、バックパッカーとか地域活性化とかそういうクラスタの人々にも力を借りたい。あとIT系の人たちはユーザー参加型なKBAサイト運営の案を出して下さいよぉ。
・あと、このツイートを拡散してくれたら感謝しすぎて鼻血を出します。私のこのエントリーでもKBAの記事でもどちらでも良いので、少しでも新しい発見があったとか、少しでも何か思うところがあったのならば、お1つどうかRTという形でご支援いただけないでしょうか。何卒どうか。
http://twitter.com/CI_Japan/status/360402163006054400
・KBAの特設サイトを見て、自分の近所や訪問地がKBAに含まれているかどうかチェックする。もし写真があったら送る。これをやってくれる方が出てきたら大成功ですよ。地元の魅力を発信してるブログ運営者とか?…協力していただけるなら、こちらもPR手伝いますし、コラボの機会を与えていただきたいですねぇ。写真だけじゃなくて同じような寄稿エントリー書いてもらえたらもっと嬉しいなぁなんて。
・twitterで @CI_Japan をフォロー。必ず返します。んで、今回の記事に限らず、CIジャパンの活動なりツイートなりで気になったこと、感想、意見、改善案、アイデアがあればバンバン声を掛けて戴きたい。出来る限り改善する。実行する。一応の問題点をあぶり出すことは内部だけでもできるけど、外部からのコメントが寄せられることで初めて「リアルの問題」として受け止めることができたり、これまでリーチできなかった人々と共同で試行錯誤することで初めて革新が起きるのだと私個人は思っています。
全体を通してこちらが一方的に求めるだけで大変心苦しいのですが、企画力に自信のある方や、NGOに新しい風を吹き込んでやるぜ〜的な方や、何か1つ小さなことでもお手伝いできればとか思って下さる方がいましたら、何卒よろしくお願い申し上げます。
あ、もちろん私個人へのメッセージや、このエントリーへの感想その他を戴けるのであれば、引き続き個人アカウント( @yuzutas0 )のほうによろしくお願いします。おわり。
最近SNSを放置しがちだけど元気にやっています。
今年の夏は観たい映画が山ほどあるのですが、どうにも夏バテ気味で、このままだと1つも観れずに終わってしまいそうです。無理矢理引っぱってくれるお姉様を募集しています。
さてさて、本題。Conservation Internationalという環境NGOの日本支部のスタッフブログに寄稿文を掲載しました。私は主に編集業務に携わっています。良かったら読んで下さい。美しい自然の写真を眺めるだけでも、いい感じに楽しめると思います。
前提としては、絶滅危惧種や固有種といった生物の豊かな土地をKBA(Key Biodiversity Area:生物多様性重要地域)として認定しています、と。日光周辺もKBAですよ、と。そういった地域を訪れて、自然の大切さを考えました!という記事です。概要だけだとあまり伝わらないと思うので、とりあえず読んでみて下さい。
KBA寄稿レポート:日光を訪れて - CIスタッフブログ
http://ci-japan.blogspot.com/2013/07/KBAnikko1.html
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使われてないけど、私が撮った写真
戦場ヶ原 |
竜頭の滝 |
夏休みっぽい1シーン? |
http://instagram.com/yuzutas0
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以下、制作のちょっとした裏話。
1:記事を書くことになった経緯
2:どんなことをしたのか
3:10分後のあなたへ
2:どんなことをしたのか
3:10分後のあなたへ
1)記事を書くことになった経緯
もともとこちらのNGOでアルバイトをしていたわけです。日本の非営利団体には専門知識を持ったスタッフが少ない、という批判とは裏腹に、CIは各分野の専門家によって構成された組織です。それゆえに、政策提言や現地の活動に特化しており、一般の人々への認知・コミュニケーションが比較的弱い状態にあります。論文に関する報道が少しネットで話題になったのですがその程度。
世界初、海の健康度ランキング発表。日本は11位 - AdverTimes(アドタイ) http://www.advertimes.com/20120816/article80813/
⇒CIによる解説:「海洋健全度指数(OHI)」の意義と今後の展望
http://ci-japan.blogspot.jp/2012/08/ohi.html
そこで、CIの現在の広報手段についてAISASといった経営学のフレームワークを応用して問題点を分析、および解決策の提案・実施を担うことになりました。
※AISASとは、インターネットユーザーなどの消費者が辿る行動フローを、Attention(注目)⇒Interest(関心)⇒Search(検索)⇒Action(消費)⇒Share(情報共有)という5つの段階に分類したものです。例えば、ブログのアクセスを増やしたいけど上手くいかない、という人は、この理論を活用すれば、どの段階でユーザーが行き詰まっているのかを明らかにすることができます。
AISASに興味がある人にオススメの本:
◯この1冊ですべてわかる マーケティングの基本
◯この1冊ですべてわかる 広告の基本
◯アクセス解析によるWebサイト改善術 問題解決モデル30
◯買いたい空気のつくり方―AISAS型購買行動に対応する広告・販促・陳列・接客等のアイデアを電通が提案
細かい部分は置いておいて、色々と仮説を検証しながら反応を伺っていると、どうもKBAがコンテンツとして好ましいようだ、という話になりました。
・日本各地の自然が豊かな場所を大切にしよう(分かりやすいメッセージ)
・こんなに美しい場所があるんだよ(写真・画像の活用、ビジュアルでの説得)
・ぜひ訪れてみてはいかがでしょうか(アクションへの誘導)
・実はこの場所にはこういう生物がいて、こういう魅力があるんだよ(NGOの活動認知)
といった必要事項をクリアしており、AttentionからShareまで誘導しやすいからです。インターネットやSNSを活用した広報活動の、最初の切り口として良さそうだ、というわけです。
ところがどっこい、一般向けに提示できる素材&コンテンツは豊かだとは言えない状態なのです。一応、下記WebサイトでKBA各地の写真を募集しているのですが、見ていただければ分かる通り、致命的な問題点が複数存在します。
KBA特設サイト 〜私たちが残したい未来の自然〜
http://kba.conservation.or.jp/
例えば、自分の住んでいる近所や旅行で訪れたことのある場所が、KBAなのかどうか調べるのが大変です。わざわざメールしなければ画像を送れません。送った画像がどう使われるのかも分かりにくいです。ユーザー行動を元にした設計がなされていないからです。なので最終的にはこういった面を改善する必要があります。
環境保護SNSというと大袈裟ですが、google mapと連動して訪問記・現地の情報・魅力を伝える写真を投稿できる、あるいは旅行や情報収集の参考にできるサービスになれば最高ではないでしょうか。というか個人的にもそういうの作ってみたいです。生き物の写真でコンテストしたりさー、楽しそうだと思いませんかねぇ。
例:十勝海岸湖沼群(KBA No.21)
個人ブログなどで自然の魅力を楽しめる穴場スポットとして紹介されている。
実際、こういうのを読むと行きたくなります。
十勝湖沼群と珍鳥と夕日。 - 北海道観光、地元民が薦める穴場めぐり!!
http://www.hokkaido-spot.net/tokachi/entry14.html
十勝を旅する自転車サイト ちゃり旅とかち
http://www.tokachi-touring.com/2011/10/12/post-1537.html
十勝周辺で1日観光できるところ教えてください。 - Yahoo!知恵袋
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1242530417
とは言え、大掛かりな改善に着手するには「KBAに対して一般の人々からの反応を期待できそう」だと職員の皆様が確信を持てなければいけません。寄付や助成金による収入が大きいこともあり、おいそれとスタートアップ企業のようにエラー前提のトライができるわけではないのです。
具体的には、他の記事に比べてKBA訪問の記事に対するアクセスが明らかに大きいとか、団体のメールアドレスやtwitterアカウント( @CI_Japan )に対して感想・意見が多く寄せられたとか、そういった説得材料が必要になります。私個人としては批判であっても意見が寄せられることは好ましいと思います。コメント提供者が糾弾している部分に配慮する必要があること、注目されやすい切り口として間違っていないこと、といった重要ポイントが明らかになるからです。
というわけでKBAについて何らかの企画(というには瑣末なコンテンツかもしれないけど)を打つことになりました。とは言え、いきなり写真募集をゴリ押ししてもあまり効果なさそうですからね。さてどうしたものか…などと考えている折りに、別件で日光を訪れることになったため、どうせならと寄稿文を発信することになりました。
2)どんなことをしたのか
以上の経緯があったので、なるべく科学や環境問題に詳しくない人を主要ターゲットにした文章を書きたかったわけですよ。旅の魅力を伝えるような、旅人のパッションを揺さぶるような、そういうエントリーを投稿するにはどうしたらいいか。
ここで伝家の宝刀「困難は分割せよ」を発動します。1人で10教科のテストを解かなければいけない中学生と違って、私たちは他者の力を借りて、また他者に力を貸すことで全教科満点だって狙えるわけですよ。つまり、他人に頼ろうというお話です。
人を動かす 新装版 デール カーネギー Dale Carnegie 山口 博 創元社 1999-10-31 売り上げランキング : 63 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
んでんで、twitterやfacebookで声を掛けたところ外語大の福田先生( @murmurfy )にコメントを戴きました。1年弱の世界一周を通して各地の魅力を楽しんだり、カメラの勉強会を主催したり、来年からジャーナリズムの世界に足を踏み入れたりと、まさにうってつけの人物だったわけですよ!
ちなみに彼のブログ⇒ その時は福田に宜しく。
http://blog.livedoor.jp/murmurfy/
かくして、上記の事情とミッションを伝え、一緒に日光へ行きましたとさ。ミッションというのは、記事の掲載を念頭に置いて「写真を撮ること」と「情報を集めること」です。特に後者については情報を集めるために「自然の魅力を楽しむこと」「現地の人との交流を楽しむこと」を意識してもらったつもりです。
というのは、Google検索で出てくるような情報なら、わざわざ現地で得る必要はありませんし、全力で日光を楽しんでもらわなければ読んだ人が日光を魅力に感じるはずがないからです。高度な文章作成技術を有する専門家ならば可能かもしれませんが、所詮は素人です。自分で楽しまなければ文章にだって退屈感が滲み出てしまうでしょう。
ゆとり世代の私としては、営業マンに笑顔を強要するよりも、営業マンが思わず笑顔になるような環境作りだとか、営業マンが笑顔で相手に勧めたくなるような魅力的な商品開発に力を入れたいと考えるわけです。なので、日光を全力で楽しんで旅行しようぜ!という、わざわざここまで長文を書く必要が皆無な結論になるわけです。
まぁ旅自体がソコソコ上手くいったのは私の努力ではなく、福田先生のコミュ力のお陰なんですけどね。私は端っこでボケーッとしてました。あとはアレか。リスクヘッジというか、話のメモをしたり、カメラマンがあまり撮らなかった角度や対象を念のために撮影しておいたくらいか。他には当日スムーズに動けるよう事前に情報をまとめておいたりとか。最低限だけ抑えておいて、重要な任務は人任せだったので楽しかったですよ、うん。
努力しない生き方 (集英社新書) 桜井 章一 集英社 2010-03-17 売り上げランキング : 16611 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
旅の最中のエピソードはぜひKBAの記事をご覧下さい。良い出会い、素敵な発見があったと思います。あとアレだ、戦場ヶ原と竜頭の滝は小学生時代に地図帳で名前を見掛けたときに「いずれ私はここに行くことになるんだ(キリッ」とか思ってましたからね。この地名の恰好良さは男子の心を揺さぶりますよ、ええ。行けて良かったです。どんな場所なのか、ぜひ知ってもらいたいと思います。
まぁ、個人的な話とか、鬼怒川温泉とか、ゲストハウスの人たちとの交流はテーマから逸れるので書けませんでしたが、そのくらいでしょうか。
ちなみに温泉がある場所は地学的に特徴があるため(火山⇒昔の噴火で湖ができた!みたいな)、貴重な生き物が生息しているケースがあるようです。全体の傾向としてどれくらいか、統計的に有意な根拠があるのか、といった厳密な話までは分かりませんが。興味深い話だと思うので、温泉好き・国内旅行好きの皆様はぜひこういった角度から生物多様性に足を伸ばしてみてはいかがでしょうか。温泉だけに。
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そんなこんなで帰還いたしまして、記事を書くことになりましたが、ここからが大変。全文書き直しが1回、細かい部分の加筆・削除・修正を20回以上繰り返して現在の形になりました。期間だけ見れば1ヶ月以上掛けたわけですからねぇ。まぁでも、作業時間だけで言えば、1-2日に圧縮できたかも。
編集の仕事としては、先生が書いてくださった元の文章から
・主題に合わない部分はカット
・冗長な部分を短くまとめる
・体験から環境問題への言及に繋げる部分を加筆
・曖昧な記述の裏付けを取って書き直す
・政治的ニュアンスが含まれる部分の絶妙な修正(原発とか)
・写真の差替えや追加
などをやりました。2人で交互に訂正し合って妥協点を探りました。例えば、旅行ブログでは短い断言口調のほうが読みやすいという意見に対して、科学者がメインのスタッフブログで裏付けなしの断言口調を多用するのはマズい、といった議論がありました。アホくさいと感じるかもしれませんが、それだけ真剣に向き合ったのだと解釈して下さい。
それなりに形がまとまったら今度はNGOサイドに記事を提示。フィードバックを受けた上で、細部を訂正しました。また、実際にどのように公開するか(文章が長いので分割するか)といったことを詰めて、多少の構成変化や細部の文を書き直しました。
そしてできたのがこちら!!
KBA寄稿レポート:日光を訪れて - CIスタッフブログ
http://ci-japan.blogspot.com/2013/07/KBAnikko1.html
いやー、ここまで読んだあなたなら120%味わってくれるでしょうとも。ご意見・ご感想を寄せてくれると期待していますよ。私のアカウントじゃあないですぜ、団体のほうにお願いします…ということで。
3)10分後のあなたへ
さて、記事を読んで下さるであろうあなたにメッセージがあります。記事を読み終わるであろう10分後(もっと掛かるかも)、あなたには以下の行動を取っていただきたい。
・まず、感想、意見をフィードバックする。twitterで @CI_Japanリプライ、コメント、URLを拡散してくれるのとか超最高だね。こちらもばんばんRTしますわ。環境だけじゃなくてさ、バックパッカーとか地域活性化とかそういうクラスタの人々にも力を借りたい。あとIT系の人たちはユーザー参加型なKBAサイト運営の案を出して下さいよぉ。
・あと、このツイートを拡散してくれたら感謝しすぎて鼻血を出します。私のこのエントリーでもKBAの記事でもどちらでも良いので、少しでも新しい発見があったとか、少しでも何か思うところがあったのならば、お1つどうかRTという形でご支援いただけないでしょうか。何卒どうか。
http://twitter.com/CI_Japan/status/360402163006054400
・KBAの特設サイトを見て、自分の近所や訪問地がKBAに含まれているかどうかチェックする。もし写真があったら送る。これをやってくれる方が出てきたら大成功ですよ。地元の魅力を発信してるブログ運営者とか?…協力していただけるなら、こちらもPR手伝いますし、コラボの機会を与えていただきたいですねぇ。写真だけじゃなくて同じような寄稿エントリー書いてもらえたらもっと嬉しいなぁなんて。
・twitterで @CI_Japan をフォロー。必ず返します。んで、今回の記事に限らず、CIジャパンの活動なりツイートなりで気になったこと、感想、意見、改善案、アイデアがあればバンバン声を掛けて戴きたい。出来る限り改善する。実行する。一応の問題点をあぶり出すことは内部だけでもできるけど、外部からのコメントが寄せられることで初めて「リアルの問題」として受け止めることができたり、これまでリーチできなかった人々と共同で試行錯誤することで初めて革新が起きるのだと私個人は思っています。
全体を通してこちらが一方的に求めるだけで大変心苦しいのですが、企画力に自信のある方や、NGOに新しい風を吹き込んでやるぜ〜的な方や、何か1つ小さなことでもお手伝いできればとか思って下さる方がいましたら、何卒よろしくお願い申し上げます。
あ、もちろん私個人へのメッセージや、このエントリーへの感想その他を戴けるのであれば、引き続き個人アカウント( @yuzutas0 )のほうによろしくお願いします。おわり。
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