人生を方向転換(ピボット)するに当たり、単に過去を否定するのではなく、過去の失敗から学び、 軸足を押さえることが重要だという話をしました。今回は、その散々な失敗の1つ「リソース分散する問題」について、考え、乗り越えたいと思います。
【ゴールを遠くに設定する問題(提起)】
目標が遠方だと挫折する。少なくとも一般的な人間の場合、これは断言できる。課題達成にのみ焦点を当てると、例えば「1時間で10ページを読もう」くらいのレベルにしなければ、確実とは言えない。個々の作業を捌いて初めて前進できる。
かといって、 「1時間で10ページを読もう」だけでは、パッチワークというか、非連続的で一貫性のない、場当たり的なものになってしまう。だから大まかな道筋は常に意識しておく必要がある。
少なくとも私の場合、短期的な視点(作業モード)と長期的な視点(思索モード)は、頭のスイッチを切り替えなければならないようだ。前者なしでは何も生み出せないし、後者なしでは自分の行動に納得できない。
【ゴールを遠くに設定する問題(解決)】
ありきたりな結論になるのだけれど、長期視点(ビジョン)をベースに道程(戦略)を分割し、まずは目先の課題(作業)を処理することが最優先なのだと思う。「今出来ることを楽しもう」ということだ。
作業を終えた後、途中で気付いたこと・学んだこと・思ったことを踏まえて、ビジョン/戦略を修正する。修正された戦略に基づいて、次の短期課題に取りかかる。このフィードバックサイクルをひたすら繰り返すことで、納得のできる前進となる。
どのくらいの頻度でサイクルを回すのが(=作業の期間設定が)自分にとって望ましいのかはまだ分からない。
ただ、先日見掛けた"Web人材の教育プログラム"『enPit』の記事では、毎週プロダクトを開発して発表する決まりになっており、これを "demo or die"(動くものを作れ、さもなくば去れ)という言葉で紹介していた。
この言葉は良い。シンプルで分かりやすいので、忘れないし、迷わない。1週間という期間設定は、頑張ればギリギリ最小限のプロダクトを開発できる絶妙な時間だと思う。アウトプットが強要されることで、実力も身に付くし、成功体験に繋がる。
前回エントリーでは、全力を出せば1〜2日で終わるくらいの作業設定が望ましい(結果的に1週間程度に延長するはず)と書いたのだが、この時間感覚と整合的な設定だと思う。
もう1つの要素「アウトプットが強制されること」については、上記の例に加えて、よくIT系のスタートアップ起業が「毎週何らかの機能をリリースしている」といったルールを決めて遵守している話を聞く。これもシンプルで分かりやすい。
あるいは、定期的なブログ更新を心掛けて、報告できるように作業結果を追求するというのもアリだと思う。この人生ピボットシリーズに関しては何だかんだで毎週書いている。
【補足①】
私の大学生活を前半/後半で分けると、前半は、ビジョンと勢いだけでのめり込み(◯◯やってます!的な感じ)、後半は軌道修正して、ビジョンなしで作業処理マシーン(金さえ貰えば成果は絶対に提供します!的な感じ)だった気がする。
ステータスを極端に振っただけあって、それぞれ重視していた評価軸ではそこそこ上手いこと行っていた気がするのだけど、ビジョンなしで短期視点に終止した結果、現在、まさに違和感を拭えない状態に陥ってしまっている。
その軌道修正として、今度は長期/短期の2つの視点を行き来するための生き方に拘る段階に来たのかなーと思っています。
【補足②】
んで、「コミュ障」問題もここに繋がります。ビジョンがないから話すことも聞くこともないんですよ。相手が「力を貸してくれ」と言ってきたら、課題を分析して、解決策を示して、実行して、お金を貰う。必要となるコミュニケーションは、正確な情報のやり取りができるかどうか。あるいは、必要な情報を持っている人に助言を乞う。それだけ。
長期的な視点があったら(ただし捕われすぎていなければ)話はだいぶ変わると思っていて、短期的には不要だから能動的に得ようとしていない情報を、長期的には必要になるかもしれないから聞いておきたい、と思えるようになるのではないかなーと。こちらから話す題材もあるわけですし。
あと、よく一緒にいる人とは、普通に話せることが判明した。そりゃそうだ。なので、所属するコミュニティに対して普段から積極的に貢献する意識は持っておいた方が良いよね、という話。
これも長期視点があると、身近な関係性を大切にする気がする。なぜなら、頻繁に言葉を交わす人は、常に側で長期/短期のサイクルを見ており、第三者としてフィードバックをくれる貴重な存在だから。
【結論】
・A:自分自身のビジョン => 戦略 => 最初の作業 へと落とし込む
・B:作業で気付いた点を検証 => ビジョン/戦略 を修正する
・この A ⇔ B のフィードバックサイクルを回す。
・作業=期間/成果物を強制する自分ルールを設けると良い。
(例:毎週ブログでアウトプットを示すetc...)
・長期視点に基づいて、将来必要になりそうな情報を人から聞く
(≠自分で調べるのは直近で必要な情報のみ)
・所属コミュニティに貢献=身近な関係性を大切にする
(=> 第三者視点からのフィードバックを貰う)
つづく。
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